注文住宅の家づくりでは、間取りや費用、デザインや設備などに考えが傾きやすくなり、家が完成して住み始めてから何となく使いにくい家、このように感じてしまう人も少なくありません。使いやすさを考えるときに重要なものは動線ですが、一口に動線といっても家事と生活の2つの種類があり、いずれも注文住宅の家づくりでは重要な要素を持ちます。家事動線は、主に家事を行う主婦もしくは主夫の動きに関するもので、キッチンでの作業をしながら洗濯機で洗濯する、洗濯物を干すなどの際にスムーズに動きが取れるよう間取りを考えることです。生活動線は、家に住む全ての家族が使いやすい動きになるよう家の設計を行うことであり、主にリビングルームやキッチン、トイレなどに行くときの動きの線を指します。
これが複雑な線になっていると余計な動きが加わるなどなるべくシンプルになるよう間取りを考えることが大切です。生活動線の中には掃除のしやすさが含まれることもありますが、掃除をするときなどはコンセントの位置により掃除機の電源ケーブルを差し込めない、このような使い勝手の悪さを感じさせてしまうこともゼロとはいい切れません。注文住宅の家づくりの中で電源コンセントの数や位置など、実際に生活を始めたときに必要となる場所に設置が行われている、このようなことをイメージしながら場所や数を決めましょう。なお、テーブルタップなどでも賄うことはできますが、タコ足配線をすると容量オーバーでブレーカーが飛ぶこともありますので、なるべくテーブルタップを使わないように数や位置を決めることも注文住宅の家づくりの作業です。